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12本の気の流れと宇宙の法則

人の身体は気で充満されていますが、充満した気の中には12本の大きな流れがあります。
その12本の気の流れで人の心身が形成・維持されているのです。
それは大海の中を流れる潮流の様なものです。例えば太平洋の中の親潮や黒潮です。
また、大気の中を流れる一定の風の流れです。例えば偏西風です。
これら自然界の流れには一定の法則があります。その法則の中で自然界は存在しています。
これらと同じ法則で人にも気の流れがあり、私たちが生きているのです。
人の気の流れは人の生きる仕組み、生命活動の仕組みです。

気と気の流れについては『素問・霊枢』という古代書物にまとめられています。
実は『素問・霊枢』という古代書物、私が伝承した医学がまとめられた書です。
しかしこの『素問・霊枢』はただの医書ではなく、自然現象全体の法則を極めた自然科学の書なのです。
この自然科学の概念は、『易経』と呼ばれる哲学から導かれています。
『易経』とは天文学から暦、地球上のあらゆる自然現象、そしてその延長線上に人の生きる仕組み・医学・人倫などを網羅した哲学書なのです。

私たちが生きているこの宇宙は約140億年前にビッグバンによって生まれたと言われています。
140億年前の様子を知ることはできませんが、観測技術が発達した現在は約50億光年離れた星を観測できます。
つまり50億年前の宇宙の様子を知ることができるのです。
そして50億光年離れた星も1光年しか離れていない星も太陽と地球も同じ法則で生きて周回していることが分かっています。
星々は正確な法則の中で互いに影響しあいながら変化・周回しているのです。
少なくとも50億年前から宇宙が存在する法則は現在まで変わっていないということです。
おそらくは宇宙誕生当時から一番最初の星が生まれて銀河が生まれ、現在に至るも宇宙全体の存在の法則は変わっていないのです。
その宇宙の中に生まれた太陽も地球も、私たち生き物も、宇宙の法則と同じ仕組みで生きていると考えても全くおかしくありません。
現在、宇宙全体をまとめる法則は神の数式と言われ多くの学者によって研究されています。
残念な事に未だその解は得られていませんが、人類の智慧はやがてこれに到達できることでしょう。
一方古代の賢人は、その鋭い観察眼と考察によって、天体の動きも地球の自然現象も人の生きる仕組みも宇宙が存在する法則と同じであると考え、そこに存在の法則としての気を発見したのです。
気の発見によって『易経』を確立し、やがて『素問・霊枢』を編纂するに至ったのです。
私が伝承した『素問・霊枢』の医学はこのようにして生まれたのです。

人の気とその流れは六臓六腑を源流としています。
六臓六腑とは肝・心・脾・肺・腎・三焦・胆・小腸・胃・大腸・膀胱・心包です。
現在私たちが内臓を五臓六腑と呼んでいるのは、ここから由来しています。
これら六臓六腑からは正確なリズムで、身体の一定部位を流れる気の流れが起こっています。
まるで地底の地下水がある地点で泉として湧いてきて小さな水の流れを作るように気は六臓六腑から湧いています。
その気の流れが私たちの心身を作り、維持しています。
この気の流れに異常が生じると、私たちの心身に変化や病的な症状が起こります。
気の状態の異常が大きくなればなるほど心身の症状も大きくなります。
自分の力で気の異常を元に戻せなくなると、それは明らかな病気となって命にかかわる事になるかもしれません。
『素問・霊枢』の医学は気を操作してその異常を元にもどしていくので、病名に関係なく様々な症状に対応できます。
『素問・霊枢』の医学と現在の医学の最大の違いは、人を一つの生命体として捉えているかどうかという点です。
『素問・霊枢』では人をまるで単細胞生物のように全体として一つの生命体としています。
決して部品の寄せ集めとは考えていません。
人の細胞のすべては、それが何十兆あろうとも、津(しん)液(えき)という気に浮いていて、その中を流れる一定の気の流れによって結びついているのです。
ある一つの組織に病的症状が発見されたとしても、本当の原因はその組織には無いことが多いのです。
『素問・霊枢』の医学ではそのように捉えています。
人の身体は全体として流動的です。
それは気の流れのよって結びついているからです。
『素問・霊枢』は、人を流動的な存在として捉えた医学です。
生命体の流動性に基づいた医学である事。
これがこの医学の魅力であり、私が自分の人生をこの医学にかけることとなった最大の理由です。